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2006年9月14日 (木)

通知表と卒業証書と写真と

実家に帰ったときに通知表と卒業証書を持って大阪に戻った。

義母が大切に保管していたと言う。

私がもっと大人になったら、これを見せて語らいあうのを楽しみにしていたそうだ。

5月11日の朝、親父から電話がかかってきたとき

「お前、こっち帰ってこれないか」

「どうした?親父、何でや?」

「お前には黙っていたけどな、母さんがもうだめだ・・・」

「・・・」

「癌でな、もう危ないんだ、もう・・・」

「帰って来い!」

最後は涙声で叫ぶように・・・

「わかった。けど、今、交通費が足りないから飛行機では帰れない。とにかく列車でもなるべく早く帰るから・・・」

驚いて声も出せない状態でした。

そのとき、実家には親戚のものが集まっていて、義母の実母が「ああ、もうだめだべ」と言い捨てて、親父が泣きながら「そんなこと言うなら帰ってくれ!」と怒鳴った後のことだったそうです。

「お兄ちゃんがその場にいなくてよかった。いたら、殴っていたよね・・・」

・・・妹の言葉です。

確かに昔の私なら、相手が誰であれ後先考えずにぶん殴っていただろう。

「母さん、お兄ちゃんのこと死ぬまで心配してたんだよ。でなかったら、帰って来いなんて言わないよ、誰も」

・・・この言葉ひとつ取っても私の立場がわかるだろうと思います。

過去にあんな仕打ちをしていた義母が私を心配?

警察沙汰にこそならなかったものの、人にはちょっと言えない悪さばかりしていた私を心配?

最初は信じられなかった。

けれど、大事にとってあったものを見て、思わず涙しました。

義母との2ショットの写真。

1枚もないと思っていました。というか、いつ撮ったのかも忘れていました。

それをずっと取っておいてくれていた。

「お兄ちゃんが一番可愛がられていたんだよ。私なんてさ、高校受験するとき何て言われたと思う?」

「これからお兄ちゃんにお金がかかるから、お前は高校行かないで働くか、一番安くつく公立高校でなければ行かせられないって言われてね、お兄ちゃんがうらやましかった」

「お兄ちゃん、母さんね、お兄ちゃんには厳しくあたったかもしれないけど、親戚の人にはお兄ちゃんの悪口ひとつも言ったことないよ。だから、みんなお兄ちゃん遠いところからよく来たね、って言ってくれるんだ」

いまさらそんなこと言われたって・・・

馬鹿野郎、もっと早く言ってくれよ、生きているうちに。

・・・いや、馬鹿は私だ。

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コメント

>冬薔薇さん

御自身も大変なのに、あたたかいコメントどうもです。
ちょっと泣きました。

恨みも憎しみも一生持ち続けられるものではないんですよね・・・
正直に言って、憎み続けられたら・・・恨み続けられたら、楽なのにと思うことがあります。
私がもっとしっかりしていたら・・・
・・・悔いが残ります。

>mikaさん

親父にも言われました。馬鹿な子ほど可愛いと・・・自分もう40過ぎた中年なんですが^_^;

>teruちゃん

誇りに思ってくれるような生き方をこれからしないとね・・・
今までいいかげんに生きてきたツケがまわってきているから、難しいかもしれないけど(汗)

>ayaさん

うん。自分にできることは精一杯したいと思うけど、今自分の食い扶持も稼げない状態だから(*_*)
まずは、自分がしっかりしないとあかんねえ・・・

>たこちゃん

妹にも言われた。
「母さん、最後は口も利けない、あんな状態だったけど、お兄ちゃんが来たってわかっていたと思うよ。だって、いつもは誰が呼びかけても目が動かなかったのに、お兄ちゃんが呼びかけたときだけ目がきょろきょろと動いていたもん。母さん、うれしかったんだよ、きっと」

>サキさん

お母さんを大切にしてあげてください。
生きているうちにしか親孝行できません。

義母はおそらく私の弱さを早くから見抜いていたのかもしれません。

投稿: 390X | 2006年9月26日 (火) 午後 06時18分

いつも顔を合わすと喧嘩ばかりの母が、私が小学生の時に誕生日にあげた化粧ポーチを今も大事に使ってくれているのを知って、ちょっと嬉しかった時のことを思い出しました・・・
今も喧嘩ばかりですが・・・

義理のお母様なのに、本当に390Xさんのこと愛していたのですね。
不器用な方だったんでしょうか・・・
やさしくするだけが愛情じゃないですね。
無償の愛というのでしょうか・・・強い方です。
お母様のこと尊敬します。
そしてご冥福をお祈りします。

投稿: サキ | 2006年9月21日 (木) 午後 02時47分

390Xさん、気持ちが通じあって本当に良かった、うれしいって、お母さん天国で思ってるよ。

冬薔薇さんのコメントに私も胸うたれました。

投稿: たこ坊主 | 2006年9月18日 (月) 午後 09時24分

こんにちわ~
390Xさん、亡くなってからでも遅くはありませんよ。
これから先、ずっとずっとお母さんに感謝の気持を忘れないで、
390Xさんの生き方を示して行けばいいんですよ。
合わせて、お父さんや妹さんを大切にして下さい。
そうすることで、天国のお母さんも安心されると思います。

投稿: aya | 2006年9月16日 (土) 午前 10時36分

390xちゃん 遅くないよぉ。天国できっと今のあなたを、おかぁさんは見ててくれて、きっと誇りに思ってくれます。
 
冬薔薇さんの言葉・・・じーんときました。
わたしも亡くなった母に感謝して生きよう。

投稿: teru | 2006年9月15日 (金) 午後 04時45分

なんか・・この話しを見て・・・
涙が・・・。+゚(つз`o)゚・*:.。.
とっても良い、義理のお母さんだったんですね。
手のかかる子ほど、可愛いってよく言うし・・・

投稿: mika | 2006年9月15日 (金) 午前 09時38分

あなたを大切な子供と ちゃんと認識されていたのですね。
ちょっとずつ 歯車がかみ合わないこと。
実の親子にだってありますもの。
最後にちゃんと判ってよかったですね。
まだ 遅くないです。
この先の 「思い出」がいいものになりそうな予感。。。
そんな気分になれそうなだけでも良かった。。。

人生。「恨み」で強くなるのは
そう続くわけでもないし 弱いもの。
あたたかい気持ちで 今後のご自分の可能性を
広げてくださいね。
「供養」とは 「生きている人が しっかり 自分の人生を歩んで ご先祖様に心配をかけないこと」なのだそうですよ!

投稿: 冬薔薇 | 2006年9月14日 (木) 午後 09時54分

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